平成17年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞 受賞
 この度、平成17年度文部科学大臣表彰 科学技術賞 技術部門において、文部科学大臣賞を受賞致しました。「環境に優しい工法」の研究開発においてこの様な栄誉ある大臣賞を受賞できたことは大きな喜びでございます。
 今後もこれを励みに更なる研究開発に取り組んで参りたいと考えております。今回受賞の業績は下記の通りです。

【文部科学大臣表彰 技術部門 科学技術賞】

受賞内容 環境影響の少ない割岩技術の開発
氏名
現職
現住所
株式会社 神島組
代表取締役 神島昭男(昭和20年2月6日生)
兵庫県西宮市甲風園3-9-5
業績 従来、道路工事や下水道工事の際の岩盤切削には、大型ブレーカによる圧縮力破壊工法等が用いられてきたが、建設工事に起因する振動・騒音・粉塵に対する苦情は年々増加傾向にあるとともに作業者の安全性の面でも問題があり、周辺環境に配慮した岩盤切削工法の開発が求められた。
本開発技術は、従来の大きな破砕音を伴う圧縮力破壊に替えて、せん断力を用いて無振動・無騒音で岩を下から上へ破壊する工法に着目し、岩盤に形成した直径10cm程度の削孔後、ドーナツ状の部分拡径を行い、その後直径10cmの球座及び4枚で構成された岩割りビットを挿入し、球座を油圧ジャッキで引き上げることにより削孔内壁に4枚の割岩ビットが食い込み、クサビの原理で21倍の力を発揮する。これにより岩を下から上へ45度の円錐状に引き裂いて割る割岩技術である。
この結果、従来の大型ブレーカによる圧縮力破壊工法に比して効率的に割岩することが可能になるとともに17.4%の工費縮減、40%の工期短縮を実現した。
本技術開発により、低振動、低騒音かつ粉塵の少ない割岩技術が実現し、周辺環境への影響を軽減するとともに作業者の安全性を向上させ、国民生活環境の改善に貢献している。
主要論文・特許 「岩盤掘削工法における無振動・無騒音の岩割工法」
国土交通省 平成14年度管内技術発表
論文集 平成14年7月9日発表 技術開発部門 PI20-1〜I20‐4

特許 第3197548号「割岩装置及び該装置を用いた芯抜き工法」
出願(登録)年月日 平成13年3月19日出願(平成13年6月8日登録)