NETISのトップページに移動します
新技術概要説明情報 登録No. KK-010016
技術名称 芯割りジュニア 収集
年月日
2000.04.06
登録年月日 2001.05.14
最終更新年月日 2001.05.14
収集整備局 近畿地方整備局
副    題 芯割りジュニアによる芯抜き岩盤掘削工法 開発年 2001
評価委員会 評価結果 試験フィールド 区分 工法
分    類 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4
土工 土工 掘削工  
キー 
ワード
安全・安心 環境 情報化
コスト縮減・生産性の向上 公共工事の品質確保・向上 景観
伝統・歴史・文化 リサイクル
自由記入
無振動・無騒音 狭部・深部の岩盤掘削 水中の岩盤掘削    
開発目標
省人化 省力化 経済性の向上
施工精度の向上 耐久性の向上 安全性の向上
作業環境の向上 周辺環境への影響抑制 地球環境への影響抑制
省資源・省エネルギ 品質の向上 リサイクル性向上
その他( )
開発体制
単独 共同研究 民・民、 民・官、 民・学)
開発会社 株式会社 神島組
問合せ先 技術 会 社 株式会社 神島組
担当部署 土木開発部 担当者 神島 昭男
住 所 兵庫県西宮市甲風園3丁目9番5号
TEL 0798-65-0121 FAX 0798-64-1838
営業 会 社 株式会社 神島組
担当部署 営業部 担当者 井上 正吾
住 所 兵庫県西宮市甲風園3丁目9番5号
TEL 0798-65-0121 FAX 0798-64-1838
概要
[目的]
・当機械は 岩盤が水平に広がるべた岩でも、上からの圧縮破壊ではなく下からのせん断破壊で岩盤の芯が抜ける工法。
[開発背景]
@ 従来の岩盤破砕は、大型ブレーカー等を使用するため振動・騒音・粉塵・労働災害という諸問題に悩まされていた。
A従来は、 大型機械を使用する工法しかなく、立坑内・土留矢板内の狭部や深部の岩掘削は、人力にたよってきた。
B 静的破砕剤や油圧式せり矢等を使用した場合も、水平方向に広がるいわゆる「べた岩」は、ひびが入るだけで岩盤を引き起こす事は出来なかった。
C 静的破砕剤を使用した場合薬剤がかなり高価であり、また河川や地下水の水質汚染が懸念されてきた。
[開発の効果]
@ 軽量・コンパクトなので立坑・土留矢板の狭部や深部での施工を実現した。
A 油圧により引上げるので芯割りジュニア作動時は、振動・騒音は皆無(施工箇所より距離5mで騒音(発電機)75dB、振動34dBを実現)
B 静的破砕剤の施工と比較してその場で芯抜きが出来るので工期が短縮できる。
C 石目の無い、プラスチックな岩盤に対しても油圧式せり矢を併用し、ひびを入れることにより芯抜き出来る。
D 芯材(PC鋼棒)をのばす事により、深さ20m程度の水中の岩盤の芯抜きにも対応。
以上、芯割りジュニアはコストの縮減・工期の短縮・環境への配慮等を、実現した常識をくつがえす画期的な機械及び工法特許である。
芯割りジュニア本体仕様
押込みパイプ(オスコーン一体型) 1組 L=700mm 重量=11.5kg
ビット(クロモリブデン鋼合金) 1組 4分割 67/60×65mm t=25/20mm 合計重量=4.0kg
球 座 1個 直径90mm L=68mm 重量=3.5kg

芯割りジュニア本体
特徴
【従来技術】
1.大型ブレーカーによる掘削
2.静的破砕剤の併用による人力ブレーカー掘削
3.油圧式せり矢の併用による人力ブレーカー掘削
【新技術の特徴】
1.軽量・コンパクト・持ち運びが簡単。
2.狭部・深部及び水中の岩盤掘削にも適用
3.無振動・無騒音・粉塵による環境への配慮
4.軟岩・硬岩・べた岩に対応
5.コストの縮減
6.工期の短縮
芯割りジュニア架台仕様
三脚架台 1台 幅=1.0m 高さ=0.8〜1.0m 総重量=660kg
油圧ユニット 1台 最大吐出圧力(高圧)67.3MPa.(低圧)7.0MPa 重量=170kg
引上げ用ジャッキ 1台 150mmストローク 69.3MPa 重量=70kg

芯割りジュニア架台付全景
施工方法
1.岩盤の一軸圧縮強度を簡易弾性波試験機で判定し、1ストロークの深度を決定する。
2.コアカッター・ボーリングマシン・クローラードリル等にて、径100mmの削孔を予定線+30cmまで行う。
3.拡径ビットにて岩割りビットを岩着させるため、溝を形成する。
4.芯割りジュニアを挿入する。(軽量の為、人力で挿入)
5.H型鋼架台と三脚架台(油圧ジャッキ付)なお、土留矢板内においてはH鋼架台にジャッキを乗せての施工。
6.芯割りジュニアを、専用油圧ユニット(発電機200V・2Hp使用)で作動させ芯を割る。
7.芯割りジュニアで割り取られた岩盤は、ツレール君(神島組開発特許)等で撤去する。
8.周囲を割り取り岩盤が下がった分芯割りジュニアのジャッキを縮めビットを収納し、本体を再挿入します。
9.上記の作業を繰り返し、所定の高さまで掘削を行います。
10.小割りした岩は、当社の提案している移動式破砕機LT-80-Jにて砕石し、リサイクル資源として基礎材・裏込め材として利用できます。
芯割りジュニアその他仕様
押込みナット(ナットA込み) 1個 特殊加工L=100mm 重量=4.0kg
先端ナット(ナットB) 1個 L=95mm 重量=2.75kg
ゲビンデスタープ 1本 PC-36mm L>2.5m(深さにより変動) 重量=8.27kg/m


芯割りジュニアセット状況
適用条件
土質条件 軟岩・中硬岩・硬岩(一軸圧縮強度1200kgf/cm2程度まで)
狭い場所・深い場所での平面状岩掘削
マッシブなコンクリート(橋台フーチング等)
水中(深さ20m程度)での岩盤掘削
人家等に現場が隣接しており、大型機械での作業が出来ない場所の岩盤掘削
水質汚染(静的破砕剤による)の恐れがある岩盤面
適用範囲
土質条件A  硬岩 軟岩 礫質土 砂質土 シルト 粘性土 有機質土
最大法面勾配  0 (1:n)
現場条件  盛土 切土
水中での施工の場合、台船上にH型鋼架台を組敷き、油圧ジャッキを乗せることにより、水深20m程度の岩盤の芯を抜き去ることができる。
施工・使用上の留意点
狭部の場合岩石の吊り出し時には、安全には十分留意する。
残された課題と今後の開発計画
芯割りジュニアの球座とビットの一体化による耐久性
水平方向の芯割りの技術の確立
実験等実施状況
【第1回目フィールド実験の実施】
実施日 平成13年5月7日
場 所 西宮市生瀬(採石場内)
実験概要
破壊に対する検討書では、一軸圧縮強度1048kgf/cm2の岩盤が深さ70cmまで割取れると計算できたが、それを証明するためフィールド実験をおこなった。
実験結果
破壊面を確認したところ、素手で掘り取れるぐらいにバラバラに破砕されていた。また、ダイヤルゲージは破壊の開始直前で60tを示していて、この荷重で破壊されたと言うことは自然の岩盤は、かなりの石目があり計算よりも容易に破壊されることがわかった。
破壊された大きさは円錐台に0.44m3割り取れた。
【第2回目フィールド実験の実施】
実施日 平成13年9月13日
場 所 西宮市生瀬(採石場内)
実験概要
前回の実験フィールドをふまえて、さらに芯割りジュニアの成果を確実にするために、新たな改良を加え、再度実験を行った。
実験結果
破壊面を確認したところ、前回と同様にバラバラに破壊されており、破壊直前のダイヤルゲージは63tを示し、前回のようなビットの滑りも無く、確実に所定の深さで芯が抜き取れた。
破壊面をバックホウにて掘り取り確認したところ、予測された円錐状に割り取れ、十分満足する結果が得られた。
岩盤芯抜きフィールド実験結果
試験1回目 深さ=0.7m 直径=1.5m 0.44m3
試験2回目 深さ=0.7m 直径=2.0m 0.77m3


芯割りジュニア破砕完了
添付資料
芯割りジュニアの実験報告書(第1回目)
芯割りジュニアの実験報告書(第2回目)
岩掘削工法格工種の振動・騒音測定比較表
芯割りジュニア仕様書
芯割りジュニア用架台仕様図
芯割りジュニア用油圧ユニット仕様図
拡径ビット仕様図
芯割りジュニア施工手順イラスト
芯割りジュニア・従来工法工費比較詳細内訳表
活用の効果        
比較する従来技術 静的破砕剤併用による人力岩盤掘削
項  目 活用の効果 比較の根拠
経済性 向上( 48 %) 同程度 低下( %) 岩の圧縮破壊ではなくせん断破壊のため
工 程 短縮( 40 %) 同程度 増加( %) 機械掘削の為、施工量アップ
品 質 向上 同程度 低下  
安全性 向上 同程度 低下 岩盤の芯を機械により芯抜きするため安全
施工性 向上 同程度 低下 作業員の負担の軽減
環 境 向上 同程度 低下 ブレーカーを使用しない為、騒音・振動が殆どない
その他 岩盤表面を自由面として捉えるため、今まで対応出来なかった「べた岩」も可能
特許・実用新案
種  類 特許の有無 特許番号
特  許
有り 出願中 出願予定 無し
3197548  
実用新案
有り 出願中 出願予定 無し
  
評価・証明
  建設技術評価 民間開発建設技術
証明機関    
番   号    
証明年月日    
その他の制度等による証明
制度の名称    
番   号    
証明年月日    
証明機関    
証明範囲    

[ページ先頭へ]
実績件数
国土交通省 その他公共機関 民間等
0 件 0 件 0 件
国土交通省の実績件数の内訳
技術活用
パイロット
特定技術活用
パイロット
試験
フィールド
リサイクル
モデル事業
0 件 0 件 0 件 0 件
その他
 

芯割りジュニア破砕確認状況


H鋼架台(立坑内・土留矢板内・台船上の施工に適用)


芯割りジュニア施工状況

参考文献
 
 
問合せ先
会社 担当部署 担当者 住所 TEL FAX
株式会社 神島組 土木技術部 浦地 力 西宮市甲風園3丁目9番5号 0798-65-0121 0798-64-1838
株式会社 神島組 土木技術部 森田 明俊 西宮市甲風園3丁目9番5号 0798-65-0121 0798-64-1838
株式会社 神島組 総務部 神島 充子 西宮市甲風園3丁目9番5号 0798-65-0121 0798-64-1838