(無振動・無騒音での岩掘削工法) 特許 第3197548号
NETIS登録 KK-010016-A
  「芯割ジュニア」パンフレット 「芯割ジュニア」パンフレット  (PDF 314KB)
 概要
芯割ジュニアは岩盤が水平に広がるベタ岩でも、上からの圧縮破壊ではなく下からのせん断破壊で岩盤の芯が抜ける工法です。発破や静的破砕剤が使用できない場合、従来工法では大型ブレーカーを使用するため、振動・騒音・粉塵・労働災害という諸問題になやまされていましたが、芯割りジュニアを使用することにより無振動・無騒音での岩盤の芯抜きを可能にし、コストの縮減・工期の短縮・環境への配慮等を実現した常識をくつがえす画期的な機械及び工法です。また芯割ジュニア施工の際には、ドーナツビットを使用します。
「芯割ジュニア本体」

左より
押し込みパイプ
先端ナットB
ビット
上部ナット 
球座
 特徴
・軽量・コンパクトなので立坑・土留矢板の狭部や深部での施工を実現。
・静的破砕剤の施工と比較してその場で芯抜きが出来るので工期が短縮できる。
・石目の無い、プラスチックな岩盤に対しても油圧せり矢を併用し、ひびを入れることにより芯抜きが出来る。
・芯材(PC鋼棒)をのばす事により、深さ20m程度の水中・立坑の岩盤の芯抜きにも対応。
・油圧により引上げるので芯割りジュニア作動時は、振動・騒音は皆無
(施工箇所より距離5mで発電機の騒音75dB、振動34dBを実現) ※下表参照
 適応範囲
・土質条件 硬岩・中硬岩・軟岩(一軸圧縮強度1200sf/p2程度まで)
 (→1200sf/p2以上の岩には、人口的にセリ矢で岩に目を入れることで対応可)
・狭い場所・深い場所での平面状岩掘削
・マッシブなコンクリート(橋台フーチング等)
・水中(深さ20m程度)での岩盤掘削
・人家等に現場が隣接しており、大型機械での作業が出来ない場所の岩盤掘削
・水質汚染(静的破砕剤による)の恐れがある岩盤面 
 活用の効果
 国土交通省NETIS登録内容(KK-010016 )
活用の効果        
比較する従来技術 静的破砕剤併用による人力岩盤掘削
項  目 活用の効果 比較の根拠
経済性 向上( 48 %) 同程度 低下( %) 岩の圧縮破壊ではなくせん断破壊のため
工 程 短縮( 40 %) 同程度 増加( %) 機械掘削の為、施工量アップ
品 質 向上 同程度 低下  
安全性 向上 同程度 低下 岩盤の芯を機械により芯抜きするため安全
施工性 向上 同程度 低下 作業員の負担の軽減
環 境 向上 同程度 低下 ブレーカーを使用しない為、騒音・振動が殆どない
その他 岩盤表面を自由面として捉えるため、今まで対応出来なかった「べた岩」も可能
 施工状況
「ベタ岩での施工の場合」

H型鋼を据付し、三脚架台にセットした芯割りジュニアを使用します。また、足のジャッキを伸縮させることにより、斜面地でも水平を保ち、安全に芯を抜くことが出来ます。
「立坑内・土留矢板内・水中での施工の場合」

H型鋼を据付し、芯材を伸ばす(最大20mまで)ことにより高低差のある場所でも岩盤の芯を抜くことが出来ます。
「横堀りの場合(トンネルなど)」

芯割ジュニアの割り取る方向を現場に応じて変更できます。
削孔を岩盤面に対して直角におこない、芯割ジュニアのセットする角度を変えていきます。
写真のような横方向への芯抜きも施工できます。


「芯割ジュニア」による横堀りの施工状況はこちらでご覧頂けます。
「破砕状況」

芯抜きの深さは岩盤の一軸圧縮強度により変動します。
1000sf/p2の岩盤で約70p 程度、直径1.5mの円錐状に割り取れます。
「破砕確認状況」 

写真にある石目の多い岩盤は栗石大にバラバラに破砕される。
また、石目の少ない岩盤に対しては、油圧セリ矢を使用することにより石目を発生させ、芯を抜くことができます。

割り取った岩はツレール君で吊出し、ストックヤード等でプールしておいた後、自走式破砕機で破砕し、クラッシャランや裏込材等に再利用します。
 施行方法
1.岩盤の一軸圧縮強度を簡易弾性波試験機で判定し、1ストロークの深度を決定する。
2.コアカッター・ボーリングマシン・クローラードリル等にて、径100mmの削孔を予定線+30cmまで行う。
3.ドーナツビットにて岩割りビットを岩着させるため、溝を形成する。
4.芯割りジュニアを挿入する。(軽量の為、人力で挿入)
5.H型鋼架台と三脚架台(油圧ジャッキ付)なお、土留矢板内においてはH鋼架台にジャッキを乗せての施工。
6.芯割りジュニアを、専用油圧ユニット(発電機200V・2Hp使用)で作動させ芯を割る。
7.芯割りジュニアで割り取られた岩盤は、ツレール君(神島組開発特許)等で撤去する。
8.周囲を割り取り岩盤が下がった分芯割りジュニアのジャッキを縮めビットを収納し、本体を再挿入します。
9.上記の作業を繰り返し、所定の高さまで掘削を行います。
10.小割りした岩は、当社の提案している移動式破砕機LT-80-Jにて砕石し、リサイクル資源として基礎材・裏込め材として利用できます。
施工イメージを見る
 芯割りジュニア三脚架台
芯割ジュニア三脚架台 割り取りイメージ

・三本の足により芯割りジュニア本体を水平に保ち、引上げジャッキを一体化することにより、施工性をより確実なものにできる。
・斜面においても施工が可能。
・連続した作業の場合本体をセットしたままの移動ができ、作業効率アップが図れる。
・三脚架台重量=660s
 ニュー芯割ジュニア 特許 第3458128号
芯割りジュニア挿入時 岩盤破砕時
 芯割ジュニア(200t)
芯割ジュニア200の三脚架台 芯割ジュニアの200tタイプです (写真左側)
削孔径は150mmで使用します。
(写真右側は通常タイプの径100mmです)
芯割ジュニア200の試験施工を行いました。

芯割ジュニア200をセットした状態です。
芯割ジュニア200による岩破砕の状況です。
 低騒音クローラドリル「静マル君」(防音型)特許番号第4161116号
「クローラドリル」ドリフター部分の防音カバー 集塵機の装着(粉塵対策)
「クローラドリル」ロッド部の蛇腹防音カバーセット(伸縮に対応)
「クローラドリル」先端ビット部分の防音 スカート形状として飛び石防止を兼ねる